１週間前、お世話になってる個人猫ボランティアさんから
こんな相談がありました。
「海で釣り人に必死に餌をおねだりしていた猫を、保護してしまったんだけど
入室できないだろうか？」



ガリガリに痩せてるけど、すごい食欲で、おしりポンポンにも反応する
凄く馴れてる子だとか・・・。
慣れすぎの猫ってそれはそれで、面倒なところがあったりするもんです。
嫌な予感はしましたが、とりあえず承諾。
　そして、２０２４年９月１０日にやってきました～
去勢、シャンプー他一連の儀式を終えたところで、
早速猫エイズに陽性反応がでました～。
　それでも、ボランティアさんに強くお願いされ、
仕方なく期間限定で医局におくことになったんです。
それにしても、すごい食欲！


そして、人間へのアピールが凄い！！



更には、周囲に遠慮しない


医局先住の梅子桃子は、最近平和ボケしてるので良い刺激になるかな～？
と思いしばらく３頭で暮らしてもらうこととしました。
　ところが、この猫
エサと人間への執着心が凄くて
エサの場所を独占しちゃったんです
エサの前で寝てます（梅子は水しか飲めない状況です）


さして、事態はさらにエスカレート
３日間何も食べに来なくなってしまった先住が、意を決して食べにきた瞬間
写真のように妨害行為をし出したんです







梅子桃子がキレても全く動じず、餌を食べるんです（困）
流石にこれはクビです！（でもこの猫梅桃に喧嘩はうってないですけどね）

　とりあえず梅子桃子をるーむに避難させ、コイツは３日後に強制送還することが決定。

でも返したところで、ボランティアさんのところでケージ暮らしだし、
ウチよりも里親に行くチャンスは少なくなる・・・。

なによりも、人間には無茶苦茶懐っこくてカワイイ奴なんです！

まだ３日有る
丁度、翌日に猫見学希望の方来るから、最後の悪あがきをしてみよう
　
　そして翌日、見学者さん来店　
まず医局に案内して、真っ先にこの子をご紹介
警戒して隠れていたんですが、クビ根っこ掴んで引きずり出して
おしりポンポンしたところ効果覿面、見学者さんにスリスリコツンの連発
　そのあと、猫部屋にも案内して他の猫も見てもらったのですが、
見学者さんは、なんと「この子を迎えたい」と言ってくれたんです
　不合格からの、大逆転譲渡
奇跡の展開に、無茶苦茶興奮しちゃいました～

シャンプーだけでは、臭いも落ち切ってないし、毛自体もボサボサだったので、
毛刈りして一度リセットする提案をしたところ、里親さんが承諾
その日の夜中に早速毛刈り決行　

我ながら、無茶苦茶良い仕上がりになりました～




譲渡内定が９月１３日、譲渡が９月１６日の夜の予定で、
１４日～１６日はスタッフ出勤するので、ここから譲渡の日までかなり弄ばれまくられる
ことを期待して、残りの世話は託しました～
　
　そして、スタッフによる「おもちゃ猫育成」がスタート　

朝来たら、１階でケイスケと並走して歩いてるし、
るーむに連れて行って遊ばせてるし～
（せっかく梅子桃子るーむに避難させてるのに～会わせてどうすんの！）


ウチのスタッフは丸刈り猫が大好物！
そしてキャラの濃い猫も大好物なので、
コイツは最高のおもちゃな訳です(笑)
　そして、ついにこんなことしてるし～




丸刈り、コスプレ猫になっちゃいました～
本人も、なぜかぷーさんの着ぐるみお気に入りらしく全く脱ぐ気なし


そして、９月１６日譲渡当日を迎えました
「可愛いからこのまま行っちゃったらどうですか～」とスタッフに言われた
ので、このままキャリーＩＮ


そして譲渡先到着
飼育環境ＯＫなので、譲渡成立
そして開放！
コツンスリの連発とともに散策しまくり
待望の自分のお家に大喜びでした～

丸刈り、コスプレ猫の譲渡って日本初のような気がするんですけど、
どうなんでしょう？
まぁこんなアホな譲渡するとこウチ以外にいないでしょうけどね(笑)






この子は入室不合格なので、名前は付けてなかったです
＊個人的にはウザおと呼んでましたが・・・

茶トラ中毛、オス、猫エイズキャリア、年齢１歳位
医局にて預かり譲渡
９月１０日～９月１６日　預かり期間７日間

メンバーとしては扱いませんが、地味に成猫では最短記録に値します！

スーパーな馴れ猫は運ももってるなぁ～
この子の運と私の気迫がこのタイミングとピタリハマった今回
の譲渡でした～
　そして、スタッフの遊び心で、馴れ猫を超えた「おもちゃ猫」になりました～



ウザかったけど、たくさん楽しませてくれました
ありがとう茶トラくん！

梅子桃子～お帰り～
今回はごめんな～


あにまるロック診療所
保護猫譲渡るーむ
濱口　純

当るーむのメイン企画
６５歳以上の方対象の、猫の飼育サポート「にゃんこステイ」
ですが、これまでは若い猫や仔猫も譲渡対象にしてきましたが、
この度、譲渡可能猫を制限させていただくことといたします。

　現在、このようなシニア世代の方が猫を飼育できるサービスは全国的に広がりつつ
ありますが、私が知っているところはみな、運営サイドがその方にあった猫をマッチング
して譲渡する形をとっていて、飼育者側は猫を選べないシステムになっているようです。

　最初は自分で選べないなんて可哀想・・・。とか運営側の怠慢とか思ってました。

我々は譲渡も、にゃんこステイも、平等に扱いたいので、
これまでは基本的に全頭から選んで頂いてきました。
＊勿論、こちらで向き不向きのおすすめはありました
　
　でも、現在るーむには６５歳以上の方向けのシニア猫が多数在籍しているんです！

仔猫シーズンにちーちゃん、ナナ、ずきんが入ってきて
明らかに、仔猫ばかりに目が向くんで、この子達の良さを伝えたくて、
こういうポスターもスタッフに作ってもらいPRもしてきました。



歴代のシニア譲渡猫たちも現在みんな元気に幸せに過ごしています。
本当に良い子達ばかりでした。

さて、話を戻します
我々以外の高齢者に寛大な団体は、なぜ猫を選ばせてくれないのか？
最近それが凄く理解できるようになりました～

　シニア世代の方も現役世代の方と同様に若い猫を求めがちだからです。

自分が飼えなくなったら、返すことも可能というシステムがあるから
安心して飼えるというのはその通りなのですが、だからと言って後期高齢者の方
に２歳未満の猫を飼わせるのは、流石にちょっとねぇ～

　「シニアの子はお別れが近いから、その姿を見たくない」と言われる
んですが、この発想ちょっと自分勝手なの、
わかりますよね～？

失言になるから、ここでは触れませんけどね・・・。
　
以前来た方なんて、せっかく猫飼うならかわいい仔猫がいいなんて、ほざいてました～
この方は心の中で抹殺しました（苦笑）

　ただ私は本来、高齢者が仔猫を飼うことは反対ではありません。
１頭で飼うときは現役世代の単身者よりは、高齢者の方が向いてると思うんですよね～
仔猫を１頭で飼うと退屈させてしまうので、ずっと家にいる高齢者の方が、
仔猫のパートナーには向いてるんです
　実際当院のOBねもちゃんは８９歳の一人暮らしのおばあちゃんに飼ってもらっています
が、これが最高の関係を築いてて、おばあちゃんも元気一杯日に日に若返ってるそうです


ちなみにこの方はにゃんこステイではなく、後見人をつけてもらっての
譲渡契約になっています。
　尚、この方の時は、当時生後半年だった「ねも」を我々がマッチングしました。

理由は、るーむ内に若い猫や仔猫しかおらず、逃げたり扱えないようなリスクを考えたら
一番いうことを聞く「ねも」がベストだという判断になったからです。

でも、この方は「私が飼ってもいい猫はどの子？」と聞いてくれていましたので、
仔猫が欲しくて来たわけではありません。
　
　もしこの方が今来ていたら、絶対にポスターのシニア猫を勧めていましたよ。

私がこのような、保護猫譲渡の企画を始めた理由は
行き場のない保護猫と、年齢を理由に飼わせてもらえないシニア世代の方との
マッチングをしたかったからです。

　だから、これだけたくさんのシニア猫が行き場を失ってる現状で、
誰にでもすぐ譲渡できそうな、仔猫や若い馴れ猫を、シニア世代の方々に希望されて
にゃんこステイで譲渡するのは絶対にダメだと思うんです

　馴れ猫を欲しいという気持ちは理解できます！

でも、ポスターの猫たちの中にも馴れ猫はいますし、シニア世代の方が安心して飼える
ような、性格の良い子もいます。

　だからと言ってこちらでおすすめする猫しか飼わせないみたいのは嫌です

せめて選ばせてあげたい、でも自分の身の丈（年齢の丈）にあった
猫を飼ってもらいたい！

そして、シニア猫たちも、みなさんのお迎えを待ってるんです

よって、これからは６５歳以上の方は「にゃんこステイ可能猫」の中から
選んでいただくことします。

現在在籍中の対象猫は以下の通りです








かなり飼い易い良い子達ばかりです！！
引き続き保護猫譲渡るーむをよろしくお願いいたします

あにまるロック診療所
保護猫譲渡るーむ
管理人　浜口　純　



　

ナナと姉妹で入ってきた三毛猫です
頭の柄が特徴あるので、Xのフォロアーさんが「ずきん」と名付けてくれました～


基本姉妹で固まりガチなのですが、ナナと一緒で９年間馴れ馴れで地域猫
してたらしいので、本来の馴れ猫を発揮してもらえる日を待っている
状況です。
ナナほど人見知りは激しくなく、いろんなところを移動して佇んでいます。






写真写りが抜群のビジュアル優等生だけあって、動くだけで絵になります

性格は控えめながらも、ある程度感情はあるので、そのうち馴れると思います。
馴れれば最高の飼い猫になれますよ～
見てるだけで癒される風貌ですからね。

この子はにゃんこステイ（６５歳以上）可能です
目の保養にいかがですか？